■損益分岐点は計算できたけれど、これをどう実際の経営や事業計画に活かせばいいの?

まずは、自社の決算書に混在する費用を「変動費」と「固定費」に分けてみましょう。

代表的な分け方として以下のような方法があります。

勘定科目法:勘定科目ごとに感覚的に分けていきます。

手軽ですが担当者の主観になりやすい傾向があります。

最小二乗法:過去の月次売上と費用のデータから客観的に分解する方法です。

■自社のコスト構造を知る

自社が「変動費型」なのか「固定費型」なのか経営体質を把握します。

①固定費型:設備投資型、自前主義

特徴としては、損益分岐点が高く不況体制は低いが、一度損益分岐点を超えれば爆発的に利益が伸びるハイリスク・ハイリターンタイプ。

Ex.製造業、航空・鉄道、ホテルなど

②変動費型:外注型、外部活用型

損益分岐点が低く不況に強いが、売上が伸びても利益は急激には伸びにくいローリスク・ローリターンタイプ。

Ex.商社、卸売業、サービス業など

■利益の爆発力を測る「営業レバレッジ」

営業レバレッジとは、売上高の変化が営業利益の増減にどれだけ影響するかを表す指標です。

営業レバレッジ=「限界利益÷営業利益」=「営業利益の増加率÷売上高の増加率」

営業レバレッジが高い会社は、売上の伸びに対して営業利益の伸び率が高くなる。

その反面、安全余裕率が低く多少の売上減少でも大きく利益を下げてしまうことになります。

■変動損益計算書を使ったシミュレーション

正社員を増員して売上高を1.2倍にしたい!

判断基準としては、限界利益の増加額が固定費の増加額を上回れば実行すべき施策となります。

人件費の増加は確実に見積もれるが、それに伴う売上増は不確実な要素なので保守的に考えることが必要です。

需要が安定的に拡大の見込みであれば、製造の内製化・正社員採用で固定費化して

営業レバレッジを高く(安全余裕率は低く)することで、黒字化した際の利益は爆発的に伸びる。

需要が不透明で上振れも下振れも可能性が高い場合には、外注化・パート採用で変動費化することでリスクの軽減を図る。

■まとめ

損益分岐点分析は、自社が取るべき事業戦略(内製化or外注化)の判断軸となります。