銀行は融資先の企業を「債務者区分」という基準で分類しています。
金融検査マニュアルは2019年12月に廃止されましたが、その考え方は金融機関においてまだ活用されています。
これは簡単に言えば、その会社が将来きちんと返済できるかどうかの健康診断の結果です。
この区分によって、融資の可否・金利・保証協会依存度が大きく変わります。
主な区分は次の5つです。
① 正常先
業績が安定し、返済に問題がない企業。銀行が最も安心して貸せる状態で、プロパー融資も受けやすい。
② 要注意先
今は返済できているが、利益減少や債務超過など不安要素がある企業。追加融資には慎重になられやすい。
③ 要管理先
返済条件の変更(リスケ)をしている企業。実質的に経営改善が必要な状態。
④ 破綻懸念先
業績悪化が深刻で、このままでは倒産リスクが高い企業。
⑤ 実質破綻先・破綻先
事実上または法的に破綻している状態。
経営者にとって重要なのは、「自社がどの位置にいるかを把握すること」です。
売上が伸びていても、利益やキャッシュフローが弱ければ評価は下がります。
特に、自己資本比率・債務償還年数・利益の安定性が大きな判断材料になります。
債務者区分は、銀行からの“見えない成績表”です。
これを理解し改善することで、保証協会依存から脱却し、金融機関と対等に交渉できる財務体質をつくることが可能になります。

