■家賃は入るのにお金がない!?不動産投資の罠「デッドクロス」

賃貸経営をする大家さんによく見られる現象として、帳簿上は黒字なのにお金がない、預金残高が減っていくというものです。

なぜ、このような現象が起こるのか?

これが大家さんにおける「デッドクロス」という壁です。

デッドクロスとは何なのか?

デッドクロスとは「ローンの元金返済額」が「減価償却費」を上回った状態になります。

所得税や法人税を計算する上での「利益」と実際の「キャッシュ」は計算方法が異なります。

項目 手元の現金の動き 税金計算上の経費になるか?
減価償却費 お金は出ていかない 経費になる(税金が減る)
ローンの元金返済 お金が出ていく 経費にならない(税金は減らない)

建物を建築すると、建物の価額を減価償却していくことになりますが、築15年で附属設備と言われる給排水設備などの償却費が減っていきます。

逆に元利均等返済の場合には、同じころに経費計上できる利息が減り、経費にならない元金としての出費が増えます。

元金均等返済においても年を経るごとに利息部分の金額は減っていきます。

出費の内訳の変化と減価償却費の減少により、利益が増えそれに応じて税負担も増えることとなります。

これが大家さんを悩ませる「デッドクロス」です。

木造アパートや中古物件などは耐用年数も短くなるため、デッドクロスの時期が早く来ることがあります。

■デッドクロスへの対処

①融資期間を長くとる

既に融資を受けている場合には難しくなります。

②繰り上げ返済する

相続税の納税資金を充てることにもなりかねないのでリスクがあります。

③売却する

売却すれば回避することはできるが資産を手放すことになので、全体最適を考え検討していく必要がある。

④借り換えをする

他の金融機関へ相談して借り換えを行い、返済期間を延長するのは有効かと思われます。

⑤同族法人へ売却する

同族法人をお持ちの方は法人へ売却するのも手ですし、これを機会に法人化を検討してみてもいいかと思います。

⑥新しく物件を購入する。

新しい物件で減価償却費が取れるので経費計上が見込めます。

■まとめ

デッドクロスはどの不動産にも生じる現象ですので避けることはできません。

物件ごとの詳細な、利益とキャッシュフローの分析を日頃から行っていくことが重要です。

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