■家族間での取引は要注意!

家族だから「安く売ってあげた」「安く買えた」という話をよく聞くことがあります。

このときに「時価と比べてどの程度の差で売買したのか?」が重要になってきます。

不動産に関しては「時価」の概念がとても難しい側面があります。

国土交通省が公表する「公示価格」、相続税の評価で使われる「路線価」、各市区町村が固定資産税の計算

に使う「固定資産税評価額」、実際の取引に基づく「実勢価格」といったようにいくつかの種類があり、

「これが時価だ」とはっきり言えるものがありません。

その目的に応じて時価が変わるという特有のものになっています。

■時価より安いとどうなるか?

親と子の間での取引のように個人間での売買では、時価に比べて「著しく低い価額」で売った場合には、

時価と売買価額との差額に対して贈与税が課税されることとなります。

例えば時価5,000万円の土地を2,500万円で売却したとします。

著しく低い価額とみなされれば、【買主】に対しては差額への贈与税がかかります。

(5,000万円-2,500万円-110万円)✕50%-250万円=945万円(贈与税)

※売主は、通常の譲渡所得の計算で2,500万円から取得費を引いて計算します。

■どの時価と比較する?

著しく低い価額とは、何と比べてどの程度なのかが気になるところです。

これが、法人に不動産を売却した場合であれば、著しく低い価額=時価の1/2未満と規定されています。(所得税法第59条、所得税法施行令第169条)

ですが、個人の場合には具体的な基準がありませんので、その土地の状況などを総合的に勘案して判断することとなります。

そして時価は一般的に取引される価額になります。

■第三者間ではどうなるか?

低額での譲受けは殆どの場合は、家族間、親族間だからこそ起こりうる問題だと考えられます。

通常、売主は高く売りたいため、全くの第三者との間でわざわざ一般的な水準よりも安く売るなんてことは滅多にありません。

相続税が払うために売り急いで安く売ったなどのような特殊な事情でもない限りなるべく高く売りたいものです。

なので、親族間での売買については税務署も厳しく追求してくることが考えられます。

■対策

①時価の証拠として不動産鑑定士による「鑑定評価」で売買する。

②贈与の可能税があると感じたら「相続時精算課税」を検討する。

③親子であれば無理に買わずに相続まで待つ

■まとめ

親族間での不動産取引は金額も大きく、リスクも高くなるため専門家へ相談して事前のシミュレーションを行いましょう!